Ⅱ 女司祭長

タロット占い女司祭長

女司祭長のカードの教え

学ぶことの根拠と得られるもの

学ぶことは尊いことです。しかし私たちは何のために学ぶのでしょうか。自分の知的好奇心を満たすためでしょうか。それでは自己満足です。せっかく学んだのですから、世の中のために役立てなければなりません。学んだものを実際に活用できて、はじめて学びは生きてきます。新しい知識を得ることに快感を覚えてしまうと、学ぶことの根拠を忘れてしまいます。

女司祭長は教会の偉い人です。【女司祭長】は学びとは自分の知的好奇心を満たすためのものではなく、世の中の人々の役に立つためにすること、学んだことを活かすことが大切であることを教えてくれます。

2はバランスを表します。このカードには「知性と感情」「試練と愛」「慈愛と性愛」などのバランスが描かれています。

このカードは【女教皇】とも呼ばれています。女教皇ヨハンナがモチーフだとされていますが、伝統的なキリスト教には女性の司祭は存在しません。

 

絵の解説

二本の柱の間に腰掛けた【女司祭長】は胸に十字架のアクセサリーをし、手に律法の書『TORA』を持っています。
長の位を得てもなお学びを続けるあなたの顔からは

「学びとは「教えてください」という自分の立場や教養に対して常に謙虚な気持ちから生まれるものです」

という気持ちが伝わってきます。
胸に輝く十字架は

「学びとは、自分の好奇心を満たすためのものではなく、全ての人々が神の国に入れるために、自分に課せられたものです」

という強い気持ちの表れです。

【魔術師】が他人に対してたくさんのスートを生み出してくれるように、あなたの学びもまた他人のためにあります。

両脇には二本の柱があり、幕がかかっています。この柱は現在と未来の境目です。
足元の月、波立つ衣装はこれから起こる変化を予兆していますが、あなたは背後に何があるのかまだ知りません。
もしかしたら見ないようにしているのかもしれません。
幕の向こう、未来に対して不安を感じていますが、知性や賢明さを持って対処するでしょう。持っている書物「TORA」に、その回答が書かれています。

胸の十字架、玉型の冠などからは固く純粋な信念が伺えます。

「私にはこのお守りがついている。だから私は大丈夫」

あなたはどんな試練(黒(Bボアズ)の柱)があろうとも、それは全て神の愛(白(Jヤキン)の柱)であると確信しています。

しかし背後の幕には女性性器を象徴するざくろが描かれています。
あなたが本当に知性と賢明さだけを持ち合わせただけの聖処女なら、この幕にざくろが描かれている必要はありません。
いつしか素敵な男性と愛し合い、そしてこの幕(処女膜)が取り払われた時、その奥から広く豊かな感情を象徴する海が現れます。

あなたはまだ気づいていないかもしれませんが(またはそのことに対して不安に思っているかもしれませんが)、知性と賢明さで神が預言した世界に近づくこともできますし、心が広く愛情豊かな次の【女帝】にもなれます。いえ、もしかしたらその二つは選択ではなく統合かもしれません。

 

気づきのヒント

正位置

変化や試練は知性と信念で乗り切れます
  • 変化は神の愛です。知性や賢明さ、固い信念で乗り切れます。
  • 学ぶことは尊いものです。その学びは必ずみんなの役に立つものです。学べることに感謝し、学んだことを世の中のために活かしましょう。
  • 恋愛ではもっと柔軟に考えてみましょう。自分が感じることを許し、大切にしましょう。真面目一辺倒だけでは恋は成就しませんよ。

逆位置

愛と知性のバランスが崩れています。落ち着いて
  • 客観的に判断すれば、不安は収まります。頭の中を整理して。
  • 知性に頼りすぎています。自分や相手の心もイメージしてみましょう。
  • 学んだことを実際に活かせてません。知的好奇心に振り回されています。
  • 恋愛ではお高くとまりすぎています。