月のカードの教え
恐れず自分の道を進む
現状を変えるのは大変です。何らかの力が働いて変えることを強要されても、しばらくは変えたことが本当に正しいのか分からないまま進まなければならないこともあります。しかし、月明かりでぼんやりとしか照らされていなかった道も、夜が明ければはっきり見えて来ます。
現状を変えることこそが真実の道へと続きます。その方向やタイミングは何らかの形で私たちに届くのですが、そのサインに気づけるかどうかです。
【塔】で人間たちは散り散りになることを恐れ、高い塔を建てました。住み心地の良い、居心地の良いところに留まろうとしたからです。しかし神はそれを許しませんでした。
私たちは心地良いところで安住していてはならないのです。私たちはそれぞれ課せられている使命があるのですから、もしそこがぬるい環境ならそこから脱しなくてはなりません。
【月】は【星】で希望を見いだし、【太陽】のような明るさに向かうまでの課程、希望に対する不安を表しています。それでも信じて進まなければなりません。
絵の解説
満月とも三日月とも見える月の下でザリガニが湖から這い上がっています。
狼と犬は鬼火の恐怖におののき吠えています。
あなたは湖から這い上がろうとしています。でも、ザリガニであるあなたにとって湖はとても居心地が良かったはずです。それにザリガニは臆病な生き物です。鬼火を見たら湖の中に潜って隠れているはずです。
にもかかわらず、湖を這い上がろうとしています。
あなたは光のしずくを鬼火だと思わずに【塔】に降り注いだ神の光だと思ったのです。
「このまま安住の地にいてはならない。僕はもっといろいろなところに出掛けて行かなきゃならないんだ。」
神の光ははるか向こうの山の彼方へと流れています。あなたはそこを目指すために湖から這い上がりました。狼はヨーロッパでは死や恐怖の対象です。犬は古代エジプトでは死を司る存在です。このままでは狼と犬に食べられてしまします。
狼と犬はこの光を鬼火だと思い、恐怖を感じて吠えています。これはあなたにとって好都合です。彼らが恐怖におびえ、吠えている間に門までたどり着かなくてはなりません。
居心地の良い水の中から這い上がり、門までたどり着くのは試練です。しかし門は区切りです。門を超えればあなたはたくましく変身できます。
神の光が降り注ぐ遠くの山へ続く一本の道。それは金色の道です。
しかしザリガニは背が低いので道は見えていません。もちろん金色に輝いていることも知りません。それでも神の光の降り注ぐ方向へと向かいます。
月は太陽と三日月のようにも見えます。この山の向こう、それは太陽がさんさんと降り注ぐ暖かで豊かな地です。あなたはそこを目指します。
気づきのヒント
正位置
実態が見えていないのにおびえています
- 先が見えなくても、今を変えたければ道は用意されています。
- 進むべき道は金色に輝いています。でも、今は見えていません。
- ビビっていると大きなチャンスを逃します。
- 恐怖に気づかない図太さが成功を手にします。
逆位置
心配無用。どこかで変われます
- 自分が進んでいる道を信じて進み続けましょう。
- 不安なことは解消されます。時間の経過とともに真実が見えてきます。
- 遠い道のりで先が見えなくても、やる価値があります。どこかに達した時に今の自分が成長し、より速いスピードで進んでいけます。