剣10

タロットカード剣10

剣10の物語

暗い部屋で一人で過ごす夜は恐怖です。あなたは毎晩恐ろしい夢を見ました。
一人で海を渡ろうとするのですが、毎回嵐に見舞われて海に放り出され、もがいてももがいても苦しく、声を出すこともできず、気づくと傷だらけで岸に戻されている、そんな恐ろしい夢です。

「もう、これ以上動けない。先に進むことはおろか、体中が痛くて動くことすらできない」

それは今までの自分を振り返るような夢でした。

しかし、いくつかの夜が過ぎた時、海の向こうのはるか彼方が暗闇から朝焼けに変わっていることに気づきました。

 

剣10のカードの意味

 

このカードは剣の物語の最終カードです。
【剣エース】で平和と勝利を同時につかもうと決意したのですが、後に生じた問題を解決できないまま、事態をどんどん悪化させてしまいました。棒の物語で自分中心の進み方ではうまくいかないことを、聖杯の物語で相手と関わり提供しあう中で満足が得られることを学んだあなたは、剣の物語では自分の力で進みながら、相手とも上手に関わることを目指しました。
しかし、最初の小さな失敗は後々大きな問題になり、このカードで自分の力による夢や理想の実現をあきらめることになります。相手と良好な関係を築きながら、なおかつ自分の力で能動的に進み、夢や理想を実現させる。あなたは金貨の物語でそれを得ることになります。

 

剣10のカードの教え

事態が悪化した時は早めに手を打つことです。最悪の状態に至る前に、改善する機会は何度もあります。早い段階で対応すれば損失は小さく、回復に要する労力も少なくてすみますが、対応が遅れると事態はどんどん悪化して、自分の手には負えなくなってしまいます。

想定外のところに助けを求めなければ回復できないところまで悪化すると、精神的にも金銭的にも大きな負担になります。しかし、大きな負担が怖くて手を打つことを躊躇していれば、回復の手段はなくなり、目的そのものをあきらめなければならなくなるかもしれません。

失敗には必ず原因があります。小さなことにこだわりすぎたり、手を広げすぎたり、策に溺れたり、意地を張ってムキになったり、いずれも目の前の事柄に囚われすぎて、当初の目的を忘れてしまったために起こることがほとんどです。

【剣10】はどんなに苦しくて辛くても明けない夜はないことを教えてくれます。夢や理想を実現させるためには、どんな状態になっても諦めてはいけません。

 

気づきのヒント

正位置

明けない夜はありません
  • 痛みは時間が解決してくれます。
  • 何も手を打てないときに、何をしますか?
  • この経験無くして、次のステージには進めません。

 

剣10(逆位置)

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